千葉大学災害治療学研究所

ニュース・イベント情報

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福島県立医科大学×千葉大学災害治療学研究所 南相馬市でワークショップを開催しました

令和4年9⽉28⽇
災害治療学研究所

令和4818日に福島県南相馬市にて、福島県立医科大学と災害治療学研究所とのワークショップ(第1回福島ワークショップ)および、東日本大震災当時に、医療機関で様々な苦難を乗り越えてきた現地の医療従事者の方々との意見交換会が行われました。

第一部のワークショップでは、福島県立医科大学放射線健康管理学講座の坪倉正治教授、災害治療学研究所から三木隆司所長、田中知明教授、中田孝明教授、大島拓准教授、栗田健郎先生(量子研放射線医学研究所)が参加しました。
はじめに、坪倉教授から「放射線の健康影響の基礎知識と原発事故後の健康課題」と題して研究活動が発表されました。

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放射線健康被害について語る坪倉教授

続いて、三木所長から災害治療学研究所の理念について説明の後、中田教授や大島准教授らから「災害医療の現状と将来展望」について、栗田先生から「放射線災害医療に対する千葉大学としての取り組み」についての発表がありました。今後の災害治療学研究に向けての取り組みや展望を考える上で大変重要な情報を得る機会となりました。

②三木先生(HP用).jpg

災害治療学研究所の理念を説明する三木所長

③ワークショップ(HP用).jpg

災害治療学研究所の活動について説明する先生方

第二部では、東日本大震災当時に福島県内で医療従事者として活動されていた方々をお招きしての意見交換会が行われました。
福島県立医科大学放射線健康管理学講座からは坪倉教授の他、伊東尚美先生、原田由佳さん、公立双葉准看護学院からは庄司幸恵副学院長、高玉真理子先生が参加されました。
この方々は震災当時、特に被害が大きかった地域の病院で看護師や薬剤事務として勤務されており、震災直後の医療現場の状況や、震災から11年を経た今、当時を振り返って思うことなどをお話していただきました。

 

断水下で糖尿病の患者さんが人工透析をするため、自衛隊に水源の供給要請をしながら患者さんの受入れを行っていたこと、福島第一原発事故後、それまで51名いた医療スタッフが、最後は残った8名で病院を守り抜いたこと、その中で、病院に残るべきか、家族とともに避難するかの葛藤に常に悩まれていたこと。それぞれのお話から、震災下で本当に大変な状況に直面されていたであろうことが伝わってきました。

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災害直後の急性期での医療活動について語る庄司先生

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災害を経て、医療現場の今後の課題について語る高玉先生

この意見交換会の様子は、1119日(土)に開催予定の災害治療学シンポジウムにてご覧いただけますので、ぜひ会場にお越しください。

→ 災害治療学シンポジウムの詳細はこちら

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